じゃがいもマイスターの日記

じゃがいも好きな男が不定期更新で何か書きます ツイッターも不定期です

第1話 マドからの旅立ち The novel is based on "Metal Max 2 : Reloaded"

第1話 マドからの旅立ち-エルニニョへ-(前編)

ザッザッ・・・・ザッザッ・・・・・ザッザッ・・・・・

一人の男----そのハンターは、10代後半を思わせるような風貌の若い青年が、マドからエルニニョに向かって、歩く音が聞こえる。

『ちきしょう・・・・マリア・・・・』

あの日。バイアス・グラップラーの四天王の一人『デット・ブロイラー』に彼の育ての親であるマリアは、焼き殺された。彼をかばって。

彼自身も、生死の境をさまよっていた際、何度も彼女の言った言葉が、よみがえった。











『ウエスタン!ヤバくなったら、お前だけでも逃げるんだよ!それが、生き延びるコツだ。分かったね!』



















『マリア・・・・俺をかばって・・・・・』

しかし、ほかの仲間達は皆、死を遂げた。

暴走バギーのガルシア、隼のフェイ、鉄の男アパッチ、そして、不死身の女ソルジャーのマリア。

名の知れた賞金稼ぎたちの墓標は、マドの北西に作られており、今でも墓参りするものは、後を絶たない。

そして、生き延びた彼は、バイアス・グラップラーに復讐することを決意したのだった・・・・殺された育ての親と彼らの敵を取るために。

『・・・・ナイルのじいさん、無事だといいんだが。』

ふと、何かを思い出したようにつぶやくウエスタン。

ガルシアが残した壊れたバキーを修理するために、ナイルとよばれるおじいさんは、グラップラーがはこびるエルニニョに部品を買いに行った事を知った。

そこで彼は、ナイルが心配になり、その町へと徒歩で向かっていた。

道中、幾度となく、サンドアントやビデオバットが襲い掛かってきたが、マドでイリーナからもらったパチンコで撃退に成功していた。

『この砂漠を横切れば、すぐに着くな・・・・・・・』

そう思って、砂漠の中に足を一歩入れた時、彼はマドのハンターオフィスで聞いた情報を思い出した---------



































『・・・・スナザメ?』

『そうです。砂漠の中に見える尾ひれ。それが、スナザメです。エルニニョに向かうのなら、回り道した方が良いですよ。現に、何人ものハンターが返り討ちにあってます。クルマを手にしてからのほうが良いでしょう。』


『クルマ・・・・ねぇ・・・・・』

彼が視線を見つめる先には、大破して動かないバギーがそこにはあった------










そう、彼が足を踏み入れたそこは、まさにスナザメの徘徊するエリアである。

『仕方ない。Uターンして回り道をするか。』

彼がくるりと砂漠を背にした、ちょうどそのとき、待ち構えていたかのようにスナザメが彼におそいかかってきた!

『しまった!?』

彼は、その刹那、死を覚悟した--------

(後編に続く・・・・・・・・・)